パン蔵
ナマケモノ君
トモヤ
僕は工業高校の機械科出身ですが、機械科の生徒数は一学年90名ほどで、その中で女子は4名でした。
男子が多い工業高校の中でも特に男子の多い機械系の学科に通う女子は珍しい存在です。
しかし、「女子だから」という理由で工業高校に入学するのを止めてしまうのはもったいないです。
僕が通っていた工業高校の女子の方々は、楽しそうに高校生活を過ごしていましたから。
そこで今回は「工業高校に興味はあるけど将来どういう仕事をするのか不安…」
そんな女性の方に向けて、工業女子の就職事情についてお話させて頂きます。
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工業高校の女子の就職先3選
工業高校に入学した女子がどんな就職先に就職するのかについてです。
僕は機械科出身なので機械系の話が中心になりますが、電気科など他の学科に置き換えて頂いても当てはまるかと思います。
トモヤ
①製造業
工業高校からの就職先で最も多いのが「製造業」です。工業高校では女子が製造業の仕事に就くのも珍しくありません。
【製造業】
製品を設計したり組み立てたりする仕事のこと。
僕が大学を卒業して働いた仕事も製造業でしたが、女性の方も何名かいました。
製造業は製品の組み立てなどをする「現場」の仕事と「開発設計」の仕事にわかれますが、高卒であれば現場寄りの仕事が多いです。
しかし、僕が以前働いていた会社では女性の方は開発設計の仕事に配属されることが多かったです。
【現役エンジニアが解説】機械設計の仕事内容や出世に必要なこととは
理由としては、現場の仕事は重いものを運んだり、力が要求されることが多いので会社側が女性に配慮していたことが考えられます。ただ、僕の印象ではそれだけではありません。
僕の偏見かもしれませんが、女性の方は仕事が細やかな方が多いです。
設計の仕事は数ミリ、数センチの精度が要求されますから、細かすぎる方の方が重宝されます。
そういった面もあって、女性が設計職で重宝されていたのかもしれません。
開発設計の仕事であれば力が要求される場面も少ないですから、僕の印象では女性に向いている仕事といえます。
②メーカーの事務
僕の工業高校機械科の同期にはメーカーの事務に就職した女子もいました。
「事務仕事」と聞くと女性が多い印象を持たれる方もいるかと思いますが、メーカーにおいても例外なく当てはまります。
パン蔵
トモヤ
メーカーの事務の仕事は設計した製品の納品書やコスト管理などをする場合もあります。
つまり、事務といえども専門的な知識が必要な仕事です。メーカーの事務であれば工業高校などの専門性の高い学校を出ることは決して無駄にはならないんですね。
③技術営業
技術営業とはメーカーで作った製品の営業をする仕事のことですが、僕が以前働いていた職場では高卒の女性の方が技術営業をしていました。
機械設計をはじめとした技術の仕事は男性が多いですから、女性が自社の製品をPRしてくれると華やかな印象があります。
実際に製品を作る仕事ではありませんが、自分が学んできた知識を言葉で提供できる仕事です。
特にお客様などの取引先と話すことの多い仕事ですので、明るい方には向いている仕事ですね。
工業高校で女子が多い学科とその就職先
僕は工業高校の機械科出身だったので9割が男子でしたが、学科によっては女子率が高いところもあります。
そんな女子が多い工業系の学科について、僕が知り得る限りのことをお話しさせて頂きたいと思います。
デザイン科
デザイン科とは絵を描く学科のことですが、この学科の場合はどちらかというと男子よりも女子が多いです。
僕の通っていた工業高校にもデザイン科がありましたが、男子は一人だけでした。とても肩身が狭そうでしたね。笑
デザイン系の学科の就職先としては「イラストレーター」や「絵描き屋」が代表的です。
ただ、デザイン系の学科の入学試験には筆記試験以外にデッサンなど実技が課されるところも多く、ある程度素質がないと入学するのは難しいかもしれません。
絵を描くことが好きな方にはオススメできる学科です。
土木科・建築科
土木科や建築科には女子が多いです。
なぜ女子が多いのかの理由はわかりませんが、これらの学科はどの工業高校も女子率が高めのはずです。大学においても土木系、建築系の学科は女子が多い傾向です。
土木科や建築科の学生の就職先としては「土木技術者」や「建築家」が多いです。
これらの仕事は設計図面を書く場合もありますが、高卒で就職するなら圧倒的に現場の仕事が多いはず。
そのため、体力面が要求される仕事といえそうです。
工業高校の女子の進路は就職だけではない【大学進学という道】
工業高校=就職と考えておられる方が一般的かと思いますが「進学」という選択肢もあります。
僕も工業高校を卒業してからは大学に進学しました。
▼大学進学の経験談を見てみる▼
ナマケモノ君
トモヤ
工業高校から大学進学するメリット
工業高校から大学に進学するメリットは「指定校推薦」が使いやすいことです。
指定校推薦とは高校3年間の学校の成績が良ければ利用できる推薦入試のことで、大学進学を選択する工業高校生が最も利用する進学制度です。
▼指定校推薦について見てみる▼
【工業高校の指定校推薦】後悔しないために絶対に知っておきたいコト
パン蔵
ナマケモノ君
先ほどお話しした通り、指定校推薦は高校3年間の学校の成績が良ければ利用できる特徴があります。
つまり、他の生徒よりも良い成績をとる必要があるんです。
その点で工業高校に通う生徒は普通科高校よりも勉強が得意な方が少ないですから、高成績を残しやすいんです。
同じ科目であっても普通科高校で高成績をとるのと、工業高校で高成績をとるのは難しさが違います。
ただ、女子の方に限らず大学進学を考えているのであれば普通科高校に進んだ方が無難です。
工業高校から指定校推薦で行ける大学は限りがありますからね。
【工業高校のメリットとデメリット】卒業生の僕が正直にぶっちゃける
しかし、工業高校の授業はとても楽しいです。
普通科高校を悪くいうつもりはありませんが、普通科高校の生徒が一日中机に座って授業を受けている間に、工業高校の生徒はものづくりを通して実習の授業があります。
ものづくりを通して色んな先生や学生とコミュニケーションを図り、試行錯誤する毎日…。
工業高校の授業はとても魅力的です。
工業高校で勉強していくうちに「もっと専門科目を勉強したい!」と思う生徒は珍しくありません。僕もそうでしたから。
▼工業高校と普通科高校の違いを見てみる▼
工業高校と普通科高校はどちらが良い?就職率の違いや編入も有無も解説
ですから、ここでは工業高校から進学することも可能である、ということを頭の片隅に入れて頂ければいいかと思います。
工業高校から大学進学するデメリット
工業高校から大学に進学すると、大学での勉強がとても大変になります。
工業高校の授業は普通科高校の授業とは内容は難しさが違うので、当然と言えば当然なんですね。
特に指定校推薦などの推薦で大学進学をした学生は入学してから大変になりがちです。
ただ、あの東京大学が推薦入試を始める時代です。
大学によっては推薦で入学した生徒をサポートする取り組みをしている場合も少なくありません。
もし、行きたい大学があるのならそういったサポートの制度があるのかを大学に問い合わせてみるといいかもしれません。
どちらにせよ、工業高校から大学進学するのは悪い選択ではないということです。
工業高校の女子の就職まとめ
工業高校は男子が多い学校であることは間違いないです。
ただ、なかには「ものづくり」などの工業分野に興味があって入学する女子もいます。
「リケジョ」といって理系女子も増えてきていますよね。
確かに工業高校の実習では力が必要なこともあり、一般的には女子向きとはいえないかもしれません。
しかし、女子であっても工業分野に興味があるなら、工業高校に進学するのも悪い選択ではありません。
一番良くないのは「工業高校は女子が通う高校ではない!」と勝手に決めつけてしまうことだと思います。
高校生活は一回きりです。
後悔のない進路選択をして充実した高校生活を送れることを心から願っています。
僕は当サイトを通して、少しでもあなたの力になれたなら嬉しく思います。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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