とある保護者
【公文式のまとめページ】今まで伝えてきたすべて
トモヤ
結論からいうと、公文は算数なら小学4年生(9~10歳)、英語と国語は小学6年生(11~12歳)までが続けるべき一つの目安です。
- 算数⇒小学4年生(9~10歳)
- 英語⇒小学6年生(11~12歳)
- 国語⇒小学6年生(11~12歳)
上記の基準が必ずしもすべての方に当てはまるとは言いませんが、公文の各教科で勉強できる内容や価値を元にした結果になります。
一つの目安として参考になるはずです。
そこで今回は、公文だけでなく進学塾でも講師をしていた僕が、以下の内容をお伝えさせて頂きます。
- 【理由アリ】教科ごとの公文を辞めるべきベストタイミング
- 実際に公文を辞めた方々の生々しい5つの理由
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【公文はいつまで(何歳まで)続けるべきか?】教科ごとの辞めるタイミング
冒頭でお伝えした通り、公文をいつまで(何歳まで)続けるべきかは以下が一つの目安となります。
- 算数⇒小学4年生(9~10歳)
- 英語⇒小学6年生(11~12歳)
- 国語⇒小学6年生(11~12歳)
それではここからは、上記の理由を順にお伝えしていきます。
算数⇒小学4年生(9~10歳)まで
まず算数は小4までが一つの目安になります。年齢でいうなら9~10歳。
というのも、小5からは学校の算数で図形問題が本格化しますが、公文ではそんな図形問題が一切勉強できないからです。
なので学校の授業内容に合わせる意味で、公文の算数は小4までが良いというわけです。
【公文の算数はいつまで続けたらよい?】公文で働いた自分の話【断言】
さらに図形問題は小5から学年が上がるごとに増えていきます。
中学~高校の数学では面積や体積、ベクトルを中心に図形の理解が必要不可欠になるので、もはや避けられません。
中学校からの学校の授業では、連立方程式の文章題も出題され始めますが、公文では文章題もさほど出題されません。
公文で勉強するのはあくまで計算中心です。
そのため、公文式だけを頼るのはいずれ頭打ちする危険性があるので、早いうちに『計算中心の公文式からのステップアップ』をするのはお子さんの将来のためになります。
また実際に僕が公文で働いていたときも、小4あたりを区切りに公文を辞める方は多かったですし、逆に小4以降も公文を続けている生徒は学校のテストで高得点が取れなくなるパターンが少なくありませんでした。
公文式の繰り返し学習によって似た問題を何回も何回も解くやり方は、いつまでも通用しない理由なのかもしれません。
低学年で優秀だった公文の生徒が大きくなって行き詰まるパターンの理由の一つです。
ちなみに僕が公文で働いていたときも小学生のときは優秀だったのに、中学生になったら成績が急降下…なんて生徒はたくさんいました。
残酷な言い方をしますと、計算力を中心に伸ばす公文式の繰り返し学習で学校の成績が右肩上がりに伸びるのは、小学校低学年~小学校中学年が限界なのかもしれません。
もちろん小4以降も公文で算数を続けて伸びる生徒もいますので、続けることが絶対にダメというわけではありません。
小5からは算数の集大成である分数が始まるため、公文で勉強を続けるのもアリでしょう。
ただし問題を一問解くのに必要以上長考し、機械的に解けなくなっているのであれば、公文で勉強するメリットはさほどないです。
それなら講師がきちんと教えてくれる他塾に思い切って変えるのも手だと思います。
なのでやはり公文で算数を続けるのであれば、小4(9~10歳)が一つの目安。
教材の進度でいえば、公文の算数はD教材まで。最長でもF教材あたりにすることを僕はおすすめします。
- F教材…分数の応用(小6の内容)
- E教材…分数の基礎(小5の内容)
- D教材…わり算(小4の内容)
【公文の算数はいつまで続けたらよい?】公文で働いた自分の話【断言】
【公文の算数はどこまでやるべき?】公文の元講師の自分が話す【断言】
英語⇒小学6年生(11~12歳)まで
英語については小6までが目安になります。年齢でいうと11~12歳です。
理由については、公文の英語は教材プリントのレベルが低いためです。
同じような問題の繰り返しや選択肢の決まりきった選択問題、例文に答えがほとんど書かれてしまっているなどなど…。
プリントの枚数をこなすことが公文の特徴といえど、英語は悪い意味で親切すぎます。
英語の基礎の基礎に触れる意味では良いですが、習い事として長期間続けるのはちょっともったいないです。
続ければ続けるほど費用対効果は感じられなくなっていくかもしれません。
またご存じだと思いますが、公文は講師が教えることを前提としていません。
英語でいえば一般的な塾だと解き方のコツや解法のテクニックを教えますが、公文ではそういったことは教えてもらえません。
そのため、公文では英語の基礎が身についたら思い切って環境を変えてしまった方がメリットは大きいです。
【公文の英語はいつまで続けるべき?】公文で働いた自分が話す【断言】
公文と同じくらいの月謝でもっと質の高い勉強ができる塾もあると思います。
なので教材の進度でいうなら、公文の英語はF教材もしくはG教材までをおすすめします。
F教材はbe動詞や一般動詞の基本的な文章の読み書きができる内容の総復習ですし、G教材は中学英語の基礎文法の内容です。
- 疑問詞疑問文
- 命令形
- 現在進行形
- 過去形
逆にいえばこれらの進度まで進めれば英語の基礎はバッチリでしょう。
それ以上をあえて公文で勉強する意味を僕は感じません。
【公文の英語はいつまで続けるべき?】公文で働いた自分が話す【断言】
【公文の英語はどこまで進めるべきか】公文で働いた自分の話【2通り】
国語⇒小学6年生(11~12歳)まで
最後は国語ですが、国語も小学6年生までが目安になります。年齢でいえば11~12歳です。
なぜなら、子供が中学生以上になっても公文式の、講師に教わらず、ひたすらプリントをこなす勉強法は価値が低くなるからです。
というのも、公文でも学校でも国語は学年が上がるにつれて読解する文章量が増えます。
公文でいえば中学生相当のG教材からは一題800~1500字ほどです。
しかも子供が中学生以上になると5教科の勉強も本格化し、国語だけに時間をかけられることは少なくなります。
こういった状況で機械的に勉強をこなす公文式学習は、明らかに非効率です。
また公文の国語の中学生教材(G教材以降)からは『縮約』といった公文独自の問題も登場します。
【縮約(しゅくやく)とは…】
公文独自の問題。
原文から指定された文字数に要点を失うことなくまとめる(縮める)こと。
『縮約』は僕が公文で講師をしていたときに、本部の方々がやたらと他塾にない取り組みであることをアピールしていました。おそらく公文からすれば他塾との差別化の意味もあったのでしょう。
しかし、『縮約』と読解力の向上に直接的な関連性がある証拠は何もありませんし、個人的にもそこまで価値を感じませんでした。
仮に『縮約』が得意になっても、学校や社会で役立つ何かは身につかないかと思います。
以上のことから、公文の国語は進度でいえば、小学6年生相当であるF教材まで勉強すれば十分といえます。
F教材で小学生のうちに習う文章の読み書きの基礎がすべて終わるためです。
- F教材…比喩や換言を使った文章(小6レベル)
- E教材…接続語表現を使った文章(小5レベル)
- D教材…叙述の表現を使った文章(小4レベル)
また余談になりますが、僕の経験からも国語はある一定のラインまでいったら大きくは伸びづらくなる教科だと感じています。
なので公文でひたすら黙々と勉強を続けるのはやはり非効率と思っています。
【公文の国語はいつまで習うべき?】どこまでがベストか公文の元講師の自分が断言
【公文はいつまで(何歳まで)続けるべきか?】実際に聞いた辞める理由【5つ】
最後は、『実際に公文を辞めた方はどんな理由で辞めているのか?』のご紹介です。
結論は以下の5つになります。
- 公文への何らかの不満
- 他塾へ切り替えたい
- 他の習い事の影響
- 中学受験の準備
- キリの良さから
上記はすべて僕が公文と進学塾で講師をしていたときに、実際に公文に通っていた保護者や生徒から聞いた声を元にしています。
そのなかから、よく聞いた理由から順に並べたのものが上記の表です。
それでは、内容の中身については順にご紹介させて頂きます。
<1>公文への何らかの不満
まず一番多かったのが、公文に対する何らかの不満です。
不満の中身は実に様々でしたのでひとくくりにしましたが、一番よく聞いたのは『学力が思っていたより伸びなかった』という声。
もしくは『教室長と合わなかった』、『子供に向かなかった』などもよく聞きました。
これについては公文に対する不満を持っている方だけでなく、単純に公文よりも評判の良い塾に移る方もいました。
【公文から塾に切り替えるタイミング】両方で働いていた自分が断言する
(僕が働いていた進学塾にも元公文生はたくさんいましたね…。笑)
ただどちらにせよこのパターンは、まずは他塾と掛け持ちして様子見をする方が多かったです。
公文よりも他塾が良い保証はどこにもないので、これは良い選択かもしれません。
とはいえ、公文と他塾の掛け持ちは勉強する分野がゴチャゴチャになって子供が混乱してしまう恐れがあるので、その点だけは注意が必要ですが。
<3>他の習い事の影響
切り替えるのは他塾だけでなく、習い事全般にもいえます。
僕が聞いたことがあるのは、ダンス教室とか絵画とか英会話教室あたりです。そろばん教室もありました。
なかには掛け持ちされる方も少なくなかったですが、子供の負担を考えて公文を辞められる方もいました。
またこれは僕の予想ですが、経済的な理由も影響していそうです。
<4>中学受験の準備
中学受験の準備を理由に辞められる方もいました。
公文では原則として受験対策ができず、公文が用意した教材プリントしか勉強できないため、当然といえば当然です。
<5>キリの良さから
そして最後は、キリの良さから辞められる方です。
進級や、目標としていた進度の達成がよくある理由になります。
【公文はいつまで(何歳まで)続けるべきか?】辞めるタイミングのまとめ
『公文をいつまで(何歳まで)続けるべきか?』はとても難しい問題です。
教科によって基準は変わりますし、子供の理解度によっても話は変わってきます。何を目的とするかでも話は変わってくるでしょう。
誰にでも当てはまる正解はありません。
ただ一つ言えるのは、『せっかくここまで続けてきたから…!』という理由や、都合の良いことだけを見た狭い視点を元にした判断は誰のためにもならないということです。
もしいつまで辞めるべきなのかが決めきれない方は、以下のことをよく考えてみて下さい。
『公文へは何を目的に通わせているのか?』
上記の目的を達成するために公文は最適な選択なのかを自分に問いかけることが、問題への解決に近づくかもしれません。
今回は以上になります。