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パンぞう
トモヤ
結論からいうと、心理テストに根拠はありません。
すべてとは言いませんが、僕が知る限りでは何の根拠もないものがほとんどです。
とはいえ、何の根拠もない心理テストや占いでも『当たってる…』と思ってしまう方がいることもまた事実です。
僕も不思議に思ったことがあります。
ですが、世の中で人気の心理テストや占いのほとんどには以下の心理学的要素が取り入れられています。
- バーナム効果
- 確証バイアス
- ホット・リーディング
ぶっちゃけ上記の心理学的要素をうまく使えば、根拠がない心理テストや占いでも『当たってる…』と思わせることが可能です。
例えば、性格診断として人気の血液型占い。
A型は几帳面、B型は短気などといった血液型で性格を当ててしまうことで有名です。
しかし、驚くことに、血液型占いには科学的根拠が全くありません。
社会心理学者である松井豊さんが『血液型と性格には関連性がない』と研究で明らかにしたことが理由です。
といっても、そんな根拠がない心理テストや占いであっても、人は心理学的要素によって『当たってる…』と錯覚してしまいます。
そこで今回は、大学で心理学を勉強した僕が以下の内容をお伝えしていきます。
- 心理テストに根拠がない具体的なワケ
- インチキなのかを見分ける3つの方法
- 【注意】性格診断が一番当てにならない理由
注)今回お伝えした内容は必ずしもすべての心理テストや占いに当てはまるわけではありません。
あくまで参考にして下されば幸いです。
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【心理テストに根拠がない理由】当たると思わせるカラクリ【3つ】
冒頭でお伝えした通り、心理テストや占いが『当たる…!』と思い込んでしまう理由は以下の3つの心理学的要素が使われていることが多いです。
- バーナム効果
- 確証バイアス
- ホット・リーディング
それでは上記について順にご説明させて頂きます。
<1>バーナム効果
まずはバーナム効果です。
人によっては、フォアラー効果とも言われています。
【バーナム効果(別名:フォアラー効果)とは…】
『誰にでも当てはまること』を『自分にしか当てはまらない』と錯覚してしまう心理現象のこと。
これは『コールド・リーディング』という占いで使われるテクニックの一つですが、心理テストでもよく使われています。
具体的には以下のような感じです。
占い師
パンぞう
占い師
ナマケモノ君
冷静になればわかりますが、上記で占い師が言っていることは『誰にでも当てはまること』です。
これがバーナム効果になります。
とはいえ、人は他人のことなら冷静に客観視できても、自分のこととなると思い込みが激しくなりがちです。
人間とは不思議なものですね…。
ちなみにバーナム効果のバーナムとは、アメリカでサーカスのオーナーだったP・Tバーナムという方に由来しています。
バーナムさんは人を楽しませる話術を持っていることで評判だったそうです。
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もしかしたら誰にでも当てはまる言葉をそれらしく話して、人から信頼を得ていたのかもしれません。
<2>確証バイアス
2つ目は確証バイアスです。
心理学や行動経済学では有名な理論となっています。
【確証バイアスとは…】
『自分の考えを支持する情報ばかりを集め、思い込みを強めるようになる』という心理効果のこと。
占いや心理テストで例えるなら、以下のような流れでよく使われます。
まずは占い師が以下のような言葉を話してきます。
占い師
すると、占いの後にたまたま病気になったとき、あなたは占いで言われた内容と今回の病気を結び付けてしまいます。これが確証バイアスです。
占われた人
何とも恐ろしい話ですが、残念ながらバイアスを100%捨てるのは無理と言われています。
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なのでもしあなたが心理テストや占いで『あのとき言われたことが当たった!』と感じたら、自分から診断結果にすり寄っていないかを振り返ってみることが大切です。
<3>ホット・リーディング
最後はホット・リーディングです。
【ホット・リーディングとは…】
診断する人の情報を前もって集めてから診断を行うこと。
さきほどお伝えしたバーナム効果は『コールド・リーディング』といって、『何の予備知識もなしに相手のことを言い当てる話術』のことを言います。
『コールド・リーディング』とは、それは占いで使われる詐欺的なテクニック
一方で『ホット・リーディング』は『コールド・リーディング』とは真逆のテクニック。
これまで通り占いを例にすれば、まずは占いに訪れた人の私物などからその人の情報を読み取ります。
以下のような感じです。
占いに来た人
占い師
バッグの中身をチラ見したり、身につけているものの値段などから診断者の情報を集めるわけです。
そこで得た情報を占いに実践するのがホット・リーディングになります。
とはいえ、お気づきかもしれませんが、ホット・リーディングを成功させるには診断者と前もって接触する必要があります。
利用するには条件が難しいので、さほど使われるものではありません。
なのでホット・リーディングはあくまで占いや心理テストが『当たった…!』と思い込んでしまう理由になり得るという話です。
しかし、ホット・リーディングははじめて占いをする方だけに使われるものではありません。
同じ占い師ばかりに占ってもらうと、知らず知らずに情報を集められている可能性も。
さらに一人の占い師が得た情報は占い師同士が共有している可能性もあるので要注意です。
【心理テストに根拠はない】インチキを見分ける3つの方法
パンぞう
ナマケモノ君
トモヤ
ここからはこれまでにご紹介した以下の3つの心理効果にハマらない方法をお伝えしていきます。
- バーナム効果
- 確証バイアス
- ホット・リーディング
ここでお伝えする内容を理解して頂ければ、少なくともインチキ占いやインチキ心理テストにだまされにくくなるはずです。
[1]診断は具体的か?
まず具体的ではない診断ばかりの心理テストや占いは要注意です。
なぜなら、具体的でない診断は『誰にでも当てはまること』をそれらしく話すバーナム効果が使われている可能性があるからです。
【バーナム効果(別名:フォアラー効果)とは…】
『誰にでも当てはまること』を『自分にしか当てはまらない』と錯覚してしまう心理現象のこと。
【嘘を見抜く能力を高める方法】心理学を大学で勉強した僕が解説する
つまり『当たってる…!』と思う心理テストや占いがあっても『誰にでも当てはまること』を言っているだけかもしれないということです。
なので可能であれば、心理テストや占いは自分以外の人にも見てもらうことをおすすめします。
自分を客観視することがだまされない方法の一つです。
[2]診断が多岐に渡っていないか?
診断結果が多岐に渡る心理テストや占いも要注意。
というのも、確証バイアスの影響で、数ある診断結果の中から自分に都合の良いことだけを無意識に集めている恐れがあるためです。
【確証バイアスとは…】
『自分の考えを支持する情報ばかりを集め、思い込みを強めるようになる』という心理効果のこと。
繰り返す通りバイアスを100%捨てるのは難しいですが、心理テストもしくは占いの診断結果に関しては、当たっている数よりも当たっていない数に注目することが対策になり得ます。
例えば、もしあなたが見た診断結果が『当たっていない数 > 当たっている数』だった場合はインチキの可能性が大です。
すでに確証バイアスのえじきになっている恐れすらあります。
あくまで信頼できるのは的確な答えのみが用意された占いや心理テストだけです。
それだけはお忘れなく。
[3]診断には予約が必要か?
インチキを見分ける最後の方法ですが、予約が必要な占いもしくは心理テストは要注意。
予約ありきの診断は極力使わないことです。
特に性別や生年月日などの個人情報を前もって教える診断はダメです。
ホット・リーディングが使われる可能性があります。
【ホット・リーディングとは…】
診断する人の情報を前もって集めてから診断を行うこと。
なので前もって個人情報を教える必要性が生じたら、『なぜこのタイミングで個人情報を教える必要があるのか?』を今一度考えてみて下さい。
さらに占い当日に特徴的な私物を持っていくのも控えましょう。
できるだけ相手には『あなたを表す情報』はあたえない方が良いです。
【心理テストに根拠はない】特に『性格診断』は当てにならない
心理テストや占いといっても、診断内容は様々です。
恋愛や仕事、金運などなど…。
とはいえ、そのなかでも『性格診断』は一番当てになりません。
その理由についてお伝えしていきます。
人の性格は1つではない
そもそもですが、人の性格ほど当てやすいものはありません。
理由は簡単で、人の性格には色々な一面があるからです。
社交的な面、人見知りな面、ちょっと照れ屋な面…。
人はその時々の気分や状況や相手によって、様々な性格を使い分けます。
『この人の性格はコレしかない!』というのは存在しません。
人の性格はミラーボールみたいなものです。
あるときは明るいけど、またあるときは静か、たまに怒りっぽいところもあるかもです。
性格診断はそういった人間の数ある性格のたった一部分を切り取っているだけにすぎません。
ですが、繰り返す通り『確証バイアス』の影響で当たると錯覚してしまうのが人間です。
【確証バイアスとは…】
『自分の考えを支持する情報ばかりを集め、思い込みを強めるようになる』という心理効果のこと。
性格を診断する心理テストや占いは面白いですが、あまりアテにならないということだけは頭の片隅に置いておきましょう。
【心理テストに根拠はない】インチキが使う診断方法【悪用厳禁】
ここまでは心理テストや占いに根拠がない理由やだまされない方法をお伝えしました。
そこでここでは、実際に診断する側の立場(占い師など)になって、相手をそれらしく診断する方法をお伝えしていきます。
うまく使えば、ちょっとした占い師気分が味わえるかもです。
…もちろん悪用厳禁です。
年齢から悩みを当てるテクニック
まずは占い師やコールド・リーダーがよく使うテクニックです。
年齢と性別から悩みのテーマを当てるとっておきの方法になります。
さっそくですが、人間の悩みは大きくわけると以下の7つになります。
【人が悩むテーマとは…】
- 愛情(恋愛、人間関係を含む)
- お金
- 職業(就職、転職などの仕事関連)
- 健康(美容も含む)
- 旅
- 教育
- 野心(目標や夢)
上記はコールド・リーダーとして世界的に有名なイアン・ローランドという方が発案しました。
『コールド・リーディング』とは、それは占いで使われる詐欺的なテクニック
ローランドによると、特に1~4は最も関心がある悩みのトップ4とのこと。
どう使うかですが、例えば、相談者が10代の女性だと、最も関心があるのは1の恋愛と4の美容に悩んでいそうだと推測できます。
それからは悩みの確証を得るために、恋愛と美容の話を相手から引き出します。
占い師
相談者
上記の占い師の質問は恋愛にも美容にも当てはまります。
なのでたいていの10代女性は『全然違う!』とは思いません。
とはいえ、不思議なことに人は一度自分のことを見透かされると、その相手のことを根拠もなく信用してしまいがちです。
なのでもし使うときは距離を縮めてみたい相手に使ってみると良いかもです。
ちなみにですが、人の悩みをパターン分けするテクニックは、メンタリズムでお馴染みのメンタリストDaiGoさんも同じような話をしています。
【メンタリズムの本のおすすめ】メンタリストになれる本を厳選紹介する
DaiGoさんは『HARMの法則』といって、イアン・ローランドよりもコンパクトにしているのが特徴です。
【HARM(ハーム)の法則とは…】
- H・・健康(Health)
- A ・・野心(Ambitions)
- R・・人間関係(Relationship)
- M・・お金(Money)
興味がある方は、これらのテクニックを使ってちょっとした占い師気分を味わってみましょう。
うまくいけば、ちょっとした優越感に浸れるかもしれません。
心理テストに根拠なしのまとめ
- バーナム効果
- 確証バイアス
- ホット・リーディング
心理テストや占いが当たるのは『当てられた気がする』ことがほとんどです。
自分で気づくことはなかなか難しいですが、上記3つの心理効果を知っていれば、当たっているのかを見極める助けにはなります。
『本当に当たってるのだろうか?』が知りたい方は、是非今回の内容を参考にどうぞ。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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< おまけ >
諸説あるようですが、占いの起源は紀元前23世紀にまでさかのぼるといわれています。
そんな昔からある占いが現代になっても形を変えずに存在しているのは、人間心理が普遍的なものであることに他ならないからだと個人的には思っています。
実をいうと、当サイトでご紹介した『あなたは数年以内に大きな病気を患います…!』という占い師からの言葉。
これは僕の祖母が生前にとある占い師から実際に言われた言葉でした。
僕は占いの現場に同席したわけではありません。
とはいえ、何だかおかしな診断結果だと思っていました。
というのも、祖母は確かに診断の数年後に病気になりましたが、年齢は60才を超えていました。
60才を超えれば誰でも病気になることもあり得ますので。
もちろん心理テストや占いを心のよりどころにされる方もいますから、すべてを悪く言うつもりはありません。
しかし、インチキな心理テストや占いが多いのもまた事実です。
それに心理テストや占いを人生の娯楽の一環として楽しむのは良いですが、あまりにハマりすぎて行動の幅を狭めてしまったりしてはもったいないです。
そのため、当サイトを見て下さった方には、心理テストや占いを見極められる術を自力で身に付けて頂きたいとの気持ちで今回このような内容を公開しました。
まぁ僕も心理テストの性格診断で一喜一憂したりするので強くは言えませんが。笑
とはいえ、僕としては、みなさんが生活を豊かにしてくれるような心理テストや占いに出会えることを心から願うばかりです。