【『シンドバッドの冒険』】原作のあらすじ内容のネタバレ【千夜一夜物語】

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名作:『シンドバッドの冒険』をご紹介させていただきました。

あらすじは全文ふりがな付きで、読み聞かせができるようにまとめています。

一つの参考にして下さいませ。

このページでわかること
  1. 全文ふりがな付きの原作のあらすじ要約
  2. 作者紹介
  3. 解説
  4. 参考文献

『シンドバッドの冒険』の原作のあらすじ内容のネタバレ要約

あらすじと作者紹介です。

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ストーリー:七つの不思議な冒険

コンパス(方位磁針)

そのむかし、バグダッド*のまちに、シンドバッドという貧乏びんぼうかつぎがいました。

あるとき、シンドバッドはりっ殿てん*をつけて、つぶやきます。

 

「どうしてこのひとは、こんなにしあわせなんだろう…どうしてわたしは、こんなに貧乏びんぼうなんだろう…」

 

すると、その殿てんから召使めしつかいがやってきて、シンドバッドをまねれました。

そこには、殿てん主人しゅじんであるふなりシンドバッドが、ごちそうをようしてっています。

ふなりシンドバッドはいます。

 

わたしがおかねちになれたゆうは、”ななつの不思議ふしぎ冒険ぼうけん“を経験けいけんしてきたからです。おきになりますか?」

ふなりシンドバッドは、かつぎシンドバッドにかたはじめました。

第一の冒険

第一だいいち冒険ぼうけんは、シンドバッドがちいさなしまじょうりくしたはなしです。

元々もともと、シンドバッドは、おとうさんからたくさんの財産ざいさんをもらっていましたが、そのほとんどは使つかたしてしまっていました。

「こんなことではいけない」

かんがなおしたシンドバッドは、のこっていた財産ざいさんはらいます。

それからしょうにんたちと協力きょうりょくし、ふねようして、しょうばいをするために航海こうかいたのでした。

そしてその航海こうかいちゅう、シンドバッドがじょうりくしたのがちいさなしまです。

そこではほかふななかたちと、たきをしながらやすんでいました。

しかし、いきなりしんのようなれをかんじます。

 

なんとだれもがしまだとおもっていたそのしょは、おおきなクジラのなかだったのです。

 

クジラはうみもぐり、シンドバッドはうみほうされます。

その、シンドバッドは、やっとのおもいで、いのちからがらし、あるしまながいたのでした。

第二の冒険

だい冒険ぼうけんは、ふななかたちからわすれられ、しまりにされたはなしです。

しまながいたシンドバッドは、しま王様おうさま人々ひとびとられました。

しかし、だいきょうこいしくなっていきます。

 

そんなある、シンドバッドはしまみなとふねかけました。

なんとそれは、シンドバッドがっていたふねだったのです。

シンドバッドは、王様おうさまからもらったりっ品々しなじなとともにそのふねり、きょうかえることができました。

 

ところが、シンドバッドはりません。

またつぎ航海こうかいたのです。

しかし、こん人島じんとうねむりこけているうちに、なかいていかれてしまいました。

あわてたシンドバッドでしたが、そこでつけた巨大きょだいとり:ロック*のあしぶんむすびつけ、なんとか人島じんとうからだっしゅつすることに成功せいこう

ロックによってはこばれたしょは、ヘビがウヨウヨいるけん谷底たにぞこだったものの、そこにはダイヤモンドがちていました。

シンドバッドはそのダイヤモンドを、ちゃっかりかわぶくろめ、ちかくでつけた生肉なまにくぶんなかにくくりつけ、よこたわります。

するとワシがやってきて、シンドバッドのなかについた生肉なまにくをくわえたままにがり、もどっていきました。

そうしてなんとか谷底たにぞこからだっしゅつしてけんのがれたシンドバッドは、またしてもきょうかえることができたのでした。

第三の冒険

第三だいさん冒険ぼうけんは、ひとべる大猿おおざるいて、げたはなし

第四の冒険

第四だいよん冒険ぼうけんは、あらしにあってながいたしまで、結婚けっこんしたはなしでした。

しかし、そのしまではふう片方かたほうぬと、のこりのもう片方かたほうななければいけなかったため、シンドバッドはしました。

そのもシンドバッドは度々航海たびたびこうかいて、様々さまざまけんいます。

第五の冒険

だい冒険ぼうけんは、なか巨大きょだいとり:ロックのたまごつけたはなしでした。

ところが、なかはシンドバッドがめたにもかかわらず、ロックのヒナをべてしまいました。

そこでおこった親鳥おやどりは、いわとし、シンドバッドたちのふねしずめます。

 

したシンドバッドは、ある老人ろうじん出会であいました。

シンドバッドはその老人ろうじんのために、老人ろうじんかたせてあげました。

しかし、老人ろうじんかたからりようとしなかったため、こまったシンドバッドは老人ろうじんさけわせ、かたからとしました。

第六の冒険

第六だいろく冒険ぼうけんは、ふね岸壁がんぺきにぶつかってなんしたはなしです。

海岸かいがんにはなんせんのかけらや、もつのダイヤモンドなどがころがりました。

しかし、食料しょくりょうがなかったため、なかたちは次々つぎつぎんでしまいました。

それでも、シンドバッドは、いかだをんで、なんとかたすかりました。

第七の冒険

第七だいなな冒険ぼうけんは、海賊かいぞくつかまって、れいとしてられたはなしでした。

そこではぞうはかつけ、ぞう*がたくさんはいったため、主人しゅじんよろこび、解放かいほうしてくれました。

 

そうしてシンドバッドは、ぜんななつの航海こうかいえました。

そしてその航海こうかいたびに、シンドバッドはなんとか危機ききけて、きょうかえるのでした。

 

ふなりシンドバッドは、なのわたって、毎日一まいにちひとつずつしん冒険ぼうけんかたったのでした。

いまぞくたちと、のんびりらしています。

ふなりシンドバッドのいまゆたかならしがあるのは、”ななつの不思議ふしぎ冒険ぼうけん“のおかげなのです。

(おわり)

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よう説明せつめい

*バグダッド:イラクのしゅであり、イスラムかい主要しゅよう都市としひと

殿てん豪邸ごうていのこと

*ロック:伝説でんせつじょう巨大きょだいしろとりのことで、『ルク』などともばれる。なお、これは諸説しょせつあるものの、そのモデルは17せいにマダガスカルとう棲息せいそくしていた巨大きょだいとりのエピオルニスだともわれている

ロック鳥

ぞうながびたぞうまえのこと。元々もともとちょう工芸品こうげいひんざいりょうだったが、ぞうたいりょうころされてしまったことで、現在げんざいではその売買ばいばいは『ワシントンじょうやく』(絶滅ぜつめつのおそれのある生動物せいどうぶつまもじょうやく)によってきんされている

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作者:不明

作者:不明

本作:『シンドバッドの冒険』は作者不明、発表年不明のイスラムの民話*です。

*イスラムの民話:インドやエジプト、ペルシャなどのイスラム世界で集められた民間伝承のこと

その他のイスラムの民話には、『アラジンと魔法のランプ』や、『アリババと40人の盗賊』などがあります。

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『シンドバッドの冒険』の解説

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『千夜一夜物語』の一編

本作:『シンドバッドの冒険』は、小説集:『せんいち物語*』の一編です。

せんいち物語:主にイスラム世界を舞台とした小説集のことで、『アラビアン・ナイト』とも呼ばれている

アラジンと魔法のランプ』や、『アリババと40人の盗賊』などの作品も、『せんいち物語』の中の一編です。

なお、『せんいち物語』は、『枠物語』の代表例としても知られています。

宇宙のファンタジー 『枠物語』とは?代表作品12例からその効果を考察【わかりやすく説明】

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「どこの国の話?」⇒『舞台はイラク』

さきほど本作が含まれた『せんいち物語』は、主にイスラム世界が舞台となった小説集であると言いました。

そのため、本作も舞台はイラクとなっています。

このことはあらすじにおいてシンドバッドがバグダッド*に住んでいる設定となっていることからもわかります。

*バグダッド:イラクの首都であり、イスラム世界の主要都市の一つ

『アラビアンーナイト(せんいち物語)』の登場人物。

バグダッドの大商人で父からゆずり受けた財産ざいさんを使いはたし、船に乗って航海こうかいに出た。

第1回から第7回の航海こうかいの間に、巨大きょだいなロック鳥に出会ったり、サルの島に流れついたり、人食いの大男に食われそうになったり、ふしぎな老人になかにくっつかれたりするなど、さまざまな冒険ぼうけんをおこなった。

(『学習人物事典』229ページ シンドバッド より)

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当時のイスラムの商人は船による貿易を活発に行っていた

また本作に登場した船乗りシンドバッドは、船を使った商売を行おうとしていました。

そのような船を使った貿易などの商売は、当時のイスラムの商人の間では活発だったようです。

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『シンドバッドの冒険』の原作のあらすじ内容のネタバレまとめ

本作:『シンドバッドの冒険』は、シンドバッドの壮大な冒険物語でした。

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参考文献

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