【『アラジンと魔法のランプ』】あらすじ内容と教訓を簡単に【千夜一夜物語】

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名作:『アラジンと魔法のランプ』をご紹介させていただきました。

あらすじは全文ふりがな付きで、読み聞かせができるようにまとめています。

一つの参考にして下さいませ。

このページでわかること
  1. 全文ふりがな付きのあらすじ要約
  2. 作者紹介
  3. 解説
  4. 教訓の考察
  5. 参考文献

『アラジンと魔法のランプ』のあらすじ内容を簡単に要約

まずは解説と教訓の前提となるあらすじと作者紹介です。

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ストーリー:願いを叶えるランプの魔人

ランプの魔人

むかしちゅうごくみやこに、アラジンという若者わかものがいました。

アラジンはいつもあそんでばかり。ははといっしょにらしています。

 

あるとき、アフリカの法使ほうつかいがやってきて、山間やまあいたににアラジンをしました。

「アラジン、地下ちかにあるランプ*をってきてくれ」

アラジンは、法使ほうつかいがおまもりとったほうゆびをはめ、穴倉あなぐらはいってランプをってきます。

しかし、法使ほうつかいはアラジンがランプをすぐにわたさないことにおこって、アラジンを穴倉あなぐらめてしまいました。

 

こまったアラジンは、ふとにぎると、はめていたほうゆびがこすれました。

すると、なんとゆびじんあらわれたのです。

 

「ごようでございましょうか。ご主人様しゅじんさま

 

ゆびじんはこういます。

ゆびをはめておられるご主人様しゅじんさまおおせのとおりに」

アラジンはよろこびました。

そしてすぐにゆびじんいえかえしてほしいことをたのむと、あっといういえかえることができました。

 

しかし、いえかえることはできたものの、そこにはべるものがありませんでした。

そこでおなかいたアラジンは、ふるいランプをろうとかんがえます。

そしてそのためにランプをみがいてこすったところ、こんはランプのじんあらわれたのです。

 

「ごようでございましょうか。ご主人様しゅじんさま

 

ランプのじんいました。

「ランプをおちのご主人様しゅじんさまおおせのとおりに」

するといっしゅんのうちに、きんさらじょうとうのごちそうがのせられました。

おかげでおや何年なんねん何年なんねんも、たのしくらせるようになりました。

 

その、アラジンはうつくしいお姫様ひめさま結婚けっこんするため、ランプのじんたのみます。

よんじゅっさら宝石ほうせきよんじゅうにん召使めしつかいをじゅんし、一万枚いちまんまいきんをばらまき、界一かいいちうつくしいおしろをつくってもらったのです。

おかげでふた結婚けっこんし、まちじゅうふたいわいました。

 

ところが、アフリカではあの法使ほうつかいが、アラジンの大成功だいせいこうっておこりました。

そこで法使ほうつかいはしょうにんけ、「あたらしいランプをふるいランプとりかえますよ」とい、お姫様ひめさまからほうのランプをうばったのです。

 

「ごようでございましょうか。ご主人様しゅじんさま

 

たちまちあらわれたランプのじんは、法使ほうつかいに、「なんのごようですか」とたずねます。

法使ほうつかいはいました。

「アラジンのおしろなかごとそっくり、アフリカにあるわしのすみへとはこべ。このわしもいっしょにな」

するとおしろはお姫様ひめさまれたまま、えてしまいました。

 

かなしんだアラジンは、ゆびじんして、アフリカのおしろまでれてってもらいます。

そこで再会さいかいしたお姫様ひめさま協力きょうりょくし、法使ほうつかいをねむぐすり退たいして、ほうのランプをもどしました。

ランプのじんは、おしろをもとのしょへともどしました。

 

しかし、法使ほうつかいにはもっとわるおとうと法使ほうつかいがいました。

そのわる法使ほうつかいは、ランプをかえそうとやってきます。

そう*にけておしろはいんできましたが、ランプのじんはそのしょうたいをアラジンにつたえ、アラジンは法使ほうつかいを退たいしました。

 

それから、アラジンとお姫様ひめさまは、いっしょうたのしくらしました。

くにさかえたということです。

(おわり)

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よう説明せつめい

*ランプ:ポットのかたちをしたしょうめい器具きぐのことで、くちぶんがつく

黄金のランプ

そう女性じょせいそうのこと

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作者:不明

作者:不明

本作:『アラジンと魔法のランプ』は作者不明、発表年不明のイスラムの民話*です。

*イスラムの民話:インドやエジプト、ペルシャなどのイスラム世界で集められた民間伝承のこと

その他のイスラムの民話には、『シンドバッドの冒険』や、『アリババと40人の盗賊』などがあります。

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『アラジンと魔法のランプ』の解説

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『千夜一夜物語』の一編

本作:『アラジンと魔法のランプ』は、小説集:『せんいち物語*』の一編です。

せんいち物語:主にイスラム世界を舞台とした小説集のことで、『アラビアン・ナイト』とも呼ばれている

シンドバッドの冒険』や、『アリババと40人の盗賊』などの作品も、『せんいち物語』の中の一編です。

なお、『せんいち物語』は、『枠物語』の代表例としても知られています。

宇宙のファンタジー 『枠物語』とは?代表作品12例からその効果を考察【わかりやすく説明】

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舞台は中国

さきほど本作が含まれた『せんいち物語』は、主にイスラム世界が舞台となった小説集であると言いました。

ですが、本作はそんなイスラムの雰囲気が感じられる作品ではあるものの、その舞台は中国です。

その証拠に本作に登場するアラジンは、中国の町に住んでいるという設定になっています。

『アラビアンーナイト(せんいち物語)』の登場人物。

シナの町に住むたてのむすこ。

なまけ者で、父親が死んだあとも遊びくらしていたが、父親の弟だと名のるほう使いのつだいをして、こするとじんがあらわれてねがいごとをかなえてくれる不思議ふしぎなランプを手に入れてからは、大金持ちになり、ついには王女と結婚けっこんすることができた。

(『学習人物事典』22ページ アラジン より)

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魔人の正体は聖霊?

ランプの魔人

またこれは諸説ありますが、本作に登場した魔人は”聖霊”であるという指摘があります。

イスラム世界で古くから信じられてきた聖霊が、魔人の正体であるという指摘です。

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ちなみに作品によっては、魔のことが魔と表記されていることもありました。参考までに。

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「『アラジンと魔法のランプ』の教訓とは?」【考察】

本作:『アラジンと魔法のランプ』から読み取れる教訓の考察です。2つあります。

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注:ここからの情報は自分独自の考察に過ぎません。

間違っていないとは言い切れませんので、あくまで一つの参考にして下さいませ。

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<1>『勧善懲悪』

まず一つ目は、『勧善かんぜんちょうあく』です。

【『勧善かんぜんちょうあく』とは?】

い行いをした人は栄え、悪い行いをした人は懲らしめられて滅びる』といった道徳的な意味を持つ言葉

本作に登場したアラジンが善人だったのかはわかりません。

ですが、少なくとも、悪事を働いた魔法使いは退治される物語となっていました。

そしてアラジンはその魔法使いと対比するような構図で最後は幸せを手にしていたため、本作にはこの『勧善かんぜんちょうあく』に近い教訓が描かれていたのではないか…と自分は考察しました。

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<2>『心願成就』

二つ目は『心願しんがんじょうじゅ』です。

【『心願しんがんじょうじゅ』とは?】

『心からの願いが叶う』という意味の言葉

アラジンは、自身とは身分が違うお姫様と結婚することを心から願い、お姫様のために尽くし続けました。

そしてその結果、二人は結婚。

幸せな結末を迎えていたことから、本作では願い続けることの大切さのようなものが教訓として描かれていたようにも自分は考察しました。

とはいえ、そうでなくとも本作は、願いを叶える魔人の存在が中心となった物語です。

よってそのことからも、”願い”に何らかの教訓が含まれていたと考えることもできるのかもしれません。

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ちなみに以上2つの教訓を四字熟語で表していることに深い意味はありません。

勝手に「わかりやすいかな~?」と思い、無理矢理、四字熟語にしているまでです。苦笑

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『アラジンと魔法のランプ』のあらすじ内容と教訓を簡単にまとめ

本作:『アラジンと魔法のランプ』は、魔法のランプを巡る、摩訶不思議な物語でした。

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参考文献

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