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【公文式のまとめページ】今まで伝えてきたすべて
トモヤ
公文の『オブジェ』というのは、『条件を満たした生徒に送られるトロフィー(表彰物)のこと』です。『高進度学習者賞』という賞の記念品となっています。
ちなみにオブジェのデザインはコロコロ変わるため、『デザインが変わるタイミングを見計って、オブジェをもらおうとする…』なんて保護者の方も実際にいましたね。笑
ちなみに人気のあるデザインや、古いデザインのオブジェはメルカリなどで高く売れたりします…。公文式創立〇〇周年とかのタイミングでのオブジェも価値が上がります…。
とはいえ、ここでお伝えしたいのは、「公文でオブジェをもらえる生徒ってめちゃくちゃ優秀なのでは!?」ということです。
結論からいうと、めちゃくちゃ優秀ですし、オブジェがもらえる生徒は本人の努力レベルがすごいのはもちろんのこと。
「(親御さんの育て方も良いんだろうな…)」ということを、公文で講師をしていた経験上、強く感じています。そこで今回は、以下の内容についてお伝えさせていただきます。
- 『オブジェ=超優秀生』の理由
- オブジェをもらうための2つの条件
- 『いつもらえるのか?』について
- オブジェをもらうメリット
※便宜上、ここでは『オブジェ』という呼び方で統一するとする
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公文でオブジェ(トロフィー)をもらえる割合はめちゃくちゃ少ない【超優秀生の証である理由】
まずは『オブジェ=超優秀生』である理由についてです。
2016年のデータが1つの参考になる
いきなり悲報になりますが、自分が知る限り、公文でオブジェがもらえる割合は公表されていません。
とはいえ、以下の2016年のデータが1つの参考になります。
上記は、2016年時点で高校生レベルの内容を勉強している全国の幼児・小学生の数です。
後述しますが、公文でオブジェがもらえる条件はこれよりもさらに低いです。
ですが、この2016年の国内学習者数は約151万人と公表されているため、実際に公文でオブジェをもらっている生徒が上記のデータより多いことを踏まえても、上位層であることは予想できます。
つまり以上のことをまとめると、『全国的に見れば、オブジェをもらっている子供は限られているので、公文の優秀生である』ということは間違いないと思います。
現在国内学習者数は約151万人、教室数は約1万6300教室、教室指導者数は約1万4500人。
(『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』116、117ページより)
※この数字はすべて2016年3月におけるデータ
※学習者数というのは、生徒一人あたりの受講教科数のこと
さらに公文のオブジェが優秀生の証である理由はこれだけではありません。
教室によっては、オブジェをもらえる生徒は毎年1人もいない
これは自分が公文で講師をしていたときに教室長から聞いた話ですが、『教室によっては、公文でオブジェを受け取れる生徒は1名もいない』とのこと。
自分には現在、公文で教室経営をしている知人が数名いますが、実際にこのことが当てはまっている教室もあります。
なのでその教室では、オブジェをもらえる子供が出たとき、教室中が大騒ぎになったこともあったとか。笑
またこれは本当かわかりませんが、教室によっては10数年運営していて0名…なんてところもあったと聞いたこともあります。
そのため、少なくとも公文式全体を考えると、実際にオブジェをもらっている生徒はかなりレアな存在であることが推測できます。
以上のことが、自分が『オブジェ=超優秀生の証』であると考える理由です。
もちろん都市部の教室に通われている方などは、イマイチ納得できないこともあるかもしれません。
しかし、自分は生徒数が数百人の大規模教室にいましたが、実際にオブジェをもらっている生徒は毎年10人もいませんでした。
客観的かつ主観的に見ても、やはり自分は『オブジェが超優秀生の証』だと考えます。
公文のオブジェ(トロフィー)をもらう基準【条件は2つ】
とある保護者
とはいえ、オブジェをもらうまでの道のりは決して簡単ではありません。
公文でオブジェをもらうためには、以下2つの条件をクリアする必要があります。
- 3学年先の200番台まで先取り学習
- 各年3月まで公文に在籍
上記を理解していただければ、オブジェをもらえる割合がめちゃくちゃ少ない理由もより納得できるはずです。
それでは順にご説明させていただきます。
<1>3学年先の200番台の教材プリントまで先取り学習していること
まず1つ目の条件は、『最低でも3学年先の200番台の教材まで進む必要がある』ことです。
小学生なら以下の通りとなります。
学年 | 算数 | 国語 |
---|---|---|
小1 | Dの200 | D IIの200 |
小2 | Eの200 | E IIの200 |
小3 | Fの200 | F IIの200 |
小4 | Gの200 | G IIの200 |
小5 | Hの200 | H IIの200 |
小6 | Iの200 | I IIの200 |
注:英語のみ少し事情が異なります
【公文の英語のオブジェがもらえる基準】公文で働いた自分の話【注意】
ーーーーー
このことは言葉にするのは簡単ですが、実際のところ、公文で3学年先の内容を勉強することは、想像以上に大変です。
そもそも公文は講師が勉強を手取り足取り教えるところではないため、子供は自力で勉強を進めていかなければいけません。
正直、自分が『オブジェ=超優秀生の証』と考える一番の理由はここにあります。
公文で講師をしていたときも、『よく3学年以上先の内容を勉強できるな…』と感じていましたので。笑
たとえば、小学一年生だと学校ではたし算をやっているのに、公文ではわり算をやらないといけないということですからね。
しかもそれに加えて、公文で先取り学習するためには例外なく『教材終了テスト』に合格する必要があります。
【教材終了テストとは…】
学力の定着レベルを確認するためのテスト。
原則として2群以上で次の教材に進める。
つまりオブジェ欲しさに無理やり教材を進めることは認められていません。
あくまで今、勉強している内容を十分理解していると認められたときのみ、先に進むことができるというわけです。
ここまでの内容で、いかに公文でオブジェをもらえる生徒が超が付くほど優秀であるかがわかります。
<2>各年3月まで公文に在籍していること
2つ目の条件については挙げるまでもないですが、公文でオブジェをもらうには、公文に在籍する必要があるということです。これは当然といえば当然ですね。在籍していないとどうやってもらうんだって感じですし…。
とはいえ、在籍の有無は以下のように、公文の公式サイトにもオブジェをもらうための条件として挙げられています。
また補足しておくと、公文のオブジェがもらえるかどうかは毎年3月までに決まります。
なのでオブジェをもらう基準を満たしているのであれば、最低でも3月までは公文は続けるべきともいえます。
公文のオブジェ(トロフィー)はいつもらえるのか?
公文に通う子供
トモヤ
申請から1~2週間ほどで届く…はず
経験上、公文のオブジェは教室に届き次第もらえます。
これも経験的なことですが、教室が公文の本部に申請してからおよそ1~2週間ほどで届くはずです。参考までに、オブジェが届くまでの流れを載せておきます。
ちなみにオブジェは郵送してもらうことも可能です。
しかし、個人的には、可能であればオブジェは子供が教室で直接受け取った方が良いと思います。
その方が教室長からベタ褒めされたり、周りの子供から一目置かれる可能性があるからです。
そのことによって、子供によっては、より勉強を頑張る気持ちになると思います。
実際に自分がいた教室でも、そういった子供は何名かいましたので。
オブジェは手のひらサイズなので、子供でも持って行きやすいはずです。
公文のオブジェ(トロフィー)をもらうメリット
とある保護者
トモヤ
<1>勉強のやる気につながる
まずオブジェをもらうと、勉強へのさらなるやる気につながる可能性があります。
公文式出身者の東大生:愛川加奈子さん(仮名)は、公文での自身の経験を次のように振り返ります。
自分の学年より3学年以上先に進めると進度上位者の会に呼ばれるんです。
あのトロフィーがすごくきれいで、あれが欲しくて、どんどん進めて(笑)。
(『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』24ページより)
同じく公文式出身者の京大生:磯田美奈子さん(仮名)も次のように話します。
どんどん先に進めるから、できる子にとってはいい。
余計なものが一切ない無機質な教材であることが、純粋に先に進むのが楽しい子供には合う。
(『なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか?』36ページより)
二人が共通して言っているのは、『先に進められる公文の勉強システムがやる気を刺激する』ということです。
このことは自分も大いに納得できます。
また良い意味で子供の自尊心がくすぐられることも、少なからず影響しているかもしれません。
特にオブジェがもらえる生徒が少数の教室では、周りの生徒から一目置かれる可能性もあるからです。笑
実際に自分がいた教室でも、一度もらったオブジェをわざわざ持参してくる子供がいました。笑
オブジェを近くに置いて、勉強へのやる気を高めていたことが今でも印象に残っています。笑
<2>たしかな基礎学力が身に付く
また公文でオブジェをもらうことは、たしかな基礎学力が身についている証でもあります。
さきほどお伝えした通り、公文でオブジェをもらうためには、『3学年先の200番台の教材まで進める』ことをクリアする必要があります。
このことは言うまでもなく、最低限の基礎学力がないと達成できません。
そもそも基礎学力がない状態では教材終了テストに合格することができないため、先取り学習すら難しくなります。
なので自分の経験的にも、オブジェをもらえる子供には、一定レベルの基礎学力は身についているはずです。
<+α>保護者の間で自慢になる
最後はおまけ…というか保護者側のメリットになりますが、オブジェをもらえば保護者の間で自慢できる…かもしれません。笑
実際に良いか悪いかは別として、自分がいた公文の教室では、オブジェを親戚に自慢したいがために、子供にハッパをかけている保護者の方もいました。笑
特にオブジェをもらうことが珍しい教室などだと、大人の世界でもオブジェの価値が上がるのかも…しれません。
もちろんそれが子供への過剰なストレスになってはいけませんが、考え方によっては、オブジェをもらうことは子供だけでなく、保護者側にもメリットがあるということです。
ーーーーー
以上がオブジェをもらうメリットです。
オブジェ自体はただのモノなので価値はありません。
ネットで高く売れるかもですが。
とはいえ、いくつものメリットがあることがご理解いただけたかと思います。
ーーーーー
公文のオブジェ(トロフィー)をもらうデメリット
とある保護者
公文に通う子供
一方で、公文でオブジェをもらうデメリットはあるのでしょうか?
考えられることはいくつかありますが、ここではすべての子供に当てはまり得ることを1つお伝えさせていただき、終わりとしたいと思います。
[1]燃え尽き症候群になる可能性がある
『燃え尽き症候群になる可能性』です。
これは自分の経験上、公文でオブジェをもらうことだけを目標にしていたお子さんに起こりやすいことで、すべての子供に起こり得ることでもあります。
1つの目標が達成されて喪失感のようなものを味わった経験がある方もいるかと思いますが、それと似た話です。
またこれも自分の経験的なことにはなりますが、オブジェをきっかけに燃え尽きてしまう子供には、以下2つの特徴があったと記憶しています。
- 勉強がハイペースだった
- 頑張り屋の子供
1つ目は勉強がハイペースであることで、これは特に終盤にかけてプリントの枚数が一気に増えることを意味します。
長期的な計画を立て、比較的余裕を持ってオブジェをもらった子供には関係がないことですが、ラストスパートのような形で滑り込みでオブジェをもらった場合は注意が必要です。
また必要以上に頑張り屋さんの子供も注意が必要でして、親の期待に応えたいがために頑張る子供に限って、オブジェをもらった後に燃え尽きる傾向があった気がします。
実際に自分がいた公文の教室でもそのような子供は何名か記憶しており、特に印象的だったのは、当時小学4年生だった、とある生徒です。
その子は算数でオブジェを取ったは良いものの、終盤にかけての過剰な勉強量の増加が影響したのか、燃え尽きてしまったところがありました。
ミスが増え、問題を解くスピードが落ち、今までできていたことが途端にできなくなる…といった状況です。
幸いにもその子は時間が経つにつれて徐々に元に戻ったものの、燃え尽き症候群にならないに越したことはありません。
といっても、一言で対処法を断言することは難しいですが…1つは、『あらかじめオブジェ以外の目標を作っておくことが大切』かもしれません。
また保護者や指導者といった大人が、子供に対して過剰にプレッシャーをかけないことも大切だと思います。
もちろんオブジェを1つの目標にすることは良いことです。
しかし、言うまでもなくオブジェだけが公文のすべてではないですし、子供にとってもそうです。
このことは子供というより自分たち大人が、よく心にしておかなければならないことかもしれません。
公文のオブジェ(トロフィー)まとめ
公文でオブジェをもらえる子供は超が付くほど優秀です。
オブジェを取ることによって、結果的に基礎学力も身につくことでしょう。
以上のことから、オブジェを1つの目標に公文で勉強をすることも、悪くはないと思います。
公文の勉強はただでさえ単調ですので、オブジェという目標が、子供が勉強にマンネリしないための予防線にもなるかもしれません。
それでは。
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