【書評】『よくわかる思考実験』は、完読しやすい思考実験の入門本【一冊目としては有益】

思考実験のページや、思考実験の本のおすすめでもご紹介させていただいているのが、『よくわかる思考実験』という一冊です。

今回は、そんな本書を書評させていただきました。

このページでわかること
  1. 『よくわかる思考実験』の良かったところ
  2. 気になった留意点

思考実験について議論をしてきた人たちは、物理学者、数学者、哲学者など、様々な肩書きを持った人たちだ。

(『よくわかる思考実験』188ページ より)

『よくわかる思考実験』の良かったところ

まずは良かったところです。

最後まで読みやすい入門本

本書は数ある思考実験の本のなかでも、『最後まで読みやすい入門本』であるといえます。

新書であることからボリュームは少なく、小難しい表現などは一切使われていません。

本書の特徴
  1. 全190ページ
  2. 平易な言葉で解説
  3. イラスト多い

よっておそらく多くの方が、詰まることなくスラスラと読めるかと思います。

ジャンルが豊富【物理学や哲学、倫理学など】

また本書は『紹介されている問題のジャンルが豊富』です。

ジャンルの例
  1. 物理学:『シュレーディンガーの猫』
  2. 哲学:『スワンプマン
  3. 倫理学:『トロッコ問題
  4. 数学:『モンティ・ホール問題

上記の通り、本書では物理学や哲学、倫理学や数学といったジャンルの問題が数多く紹介されています。

物理の問題なのだが、そこには数学的思考が盛り込まれ、果ては哲学や倫理学の議論まで考慮しなくてはならないなどといったケースもあった。

(『よくわかる思考実験』188ページ より)

個人的には珍しい思考実験が掲載されていたことも嬉しいポイントでした。

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ちなみに類書を数多く読んだ自分の印象としては、思考実験をテーマにした本は、ジャンルが偏っていることが少なくありませんでした。

特に哲学系の問題が中心となっている本が多かった印象です。

もちろんそのことがダメというわけではありませんが、思考実験の奥深さを知るうえで妨げになり得ると思っています。

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『よくわかる思考実験』を見るうえでの留意点

最後は本書を読むうえでの留意点です。

個人的に気になったことをまとめました。参考までに。

あくまで入門本

まず本書は繰り返す通り、『どこまでいっても”あくまで入門本”という位置づけ』です。

特段、各問題の内容が掘り下げられていたわけではありませんし、体系立てられてもいない印象でした。

また類書である『論理的思考力を鍛える33の思考実験』のように、著者オリジナルの思考実験が掲載されていたわけでもありません。

そのため、本書は思考実験の本の一冊目としてはとても良いとは思うものの、そうでないならおすすめ度は低いかな…という感想です。このことも参考までに。

参考文献はない

最後は『参考文献が掲載されていない』ことです。

これも一つの留意点になります。

『よくわかる思考実験』まとめ

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