『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』を書評してみる

スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール

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スタンフォードの心理学講義』を読みました。

スタンフォード大学の心理学者:ケリー・マクゴニガル博士の著書です。

一言でいうと『日本人が抱え得る悩みを解決するヒントが詰まった内容』となっておりました。備忘録的に内容をまとめておきます。

続きを見るとわかること
  1. 【書評&要約&感想】『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』

『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』書評

要点をまとめました。

“日本人”に向けて著者が書き下ろした内容

まずこの本は『日経ビジネスアソシエ』(2018年で休刊)という日本の情報誌で、かつて約2年間に渡って著者が執筆した内容が元になっています。

つまり”日本人向け”に情報誌で書かれていた内容を、一冊の本にしてまとめたものが本書になります。本書の監訳者:泉 恵理子さんは、本書の特徴の一部を次のように話しています。

私たち日本人が抱える課題を中心に選んでいただきました。

それは本書が、「日経ビジネスアソシエ」誌面で2014年6月から2年間にわたり、日本の読者に向けて書き下ろされたものだからにほかなりません。

(『スタンフォードの心理学講義』監訳者あとがき)

この事実は本書の大きな価値の一つです。

なぜなら、本書の著者である著名な海外の心理学者が、わざわざ日本人向けに書いた本だからです。自分が知る限り、こういった特徴を持つ本は多くありません。

その意味で本書は、マクゴニガル博士が日本だけに贈った”贈り物”ともいえる一冊です。

 

これらの背景から、本書の内容は『謝り方』や『雑談の効果』など、日本人の自分たちが興味をそそられそうな話題が取り上げられています。

本書の内容例
  1. 謝り方
  2. 雑談の効果
  3. 人間関係全般

『社会的認知』

なかでも『人間関係』にまつわる悩みは日本人に限った問題ではないものの、多くのページ数が割かれています。

たとえば、この本によると人間の脳には『社会的認知』というものがあるとしています。

これは心理学でいうところの『「他の人が何を考えているのか?」の考えを巡らせるような仕組み』とのこと。

つまり『人は本質的に人間関係に悩みやすい面がある』のかもしれません。

“地位の高さ”が人を”悪”に変える?

また本書によると、人には『ミラーニューロン』といって『周りの人を理解するための助けとされる神経細胞』が備わっているとのこと。

これは神経科学者が言うに“共感”を感じるための脳の最も基本的な組織だそうです。

つまり人はこのミラーニューロンがあるおかげで、人の気持ちや考えに共感し、人間関係をうまく保てている一面があるのかもしれません。

が、本書によると、そんな共感を司るミラーニューロンの機能は『高い地位』に就くと損なわれてしまう可能性があるとのこと。

なのでもし周りの高い地位にいる人が、やたらと他人の心を理解する能力が低かったり、共感力が欠けているケースがある場合は、それはこのことが関係しているのかもしれません。

知っていてもどうにかなるものではないものの、個人的には興味深い内容でした。

『ハーバード大学:エドモンド・J・サフラ倫理センター』や『ヤーコプス大学』などの研究や調査結果が引用

本書の内容の根拠には、著者が関係するスタンフォード大学などの研究や調査結果が使われていました。

本書で使われていた研究機関などの例
  1. スタンフォード大学
  2. ハーバード大学のエドモンド・J・サフラ倫理センター
  3. ノースカロライナ大学
  4. ヤーコプス大学

(巻末あたりに参考文献があれば最高でしたが。笑)

『ノースカロライナ大学』の、ニセモノのサングラスを使った研究

眼鏡を持つ女性

たとえばアメリカ:ノースカロライナ大学の研究では『人は一見するとオシャレに見えるニセモノのサングラスを身につけると、そんな自分自身に不信感を持つようになる』可能性が指摘されたそうです。

しかもそればかりか『他の人のことさえも疑いの目を向けるようになってしまった』とのことで、これも個人的には興味深い内容でした。というか面白い内容でした。

とはいえ、このように興味を惹かれるような内容も多数紹介されているのが本書の特徴です。

『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』書評【※気になったこと】

最後は個人的に少し気になったことです。

とはいえ、批判するつもりはまったくありません。あくまで感想です。参考までにどうぞ。

“懐疑さ”と”雑多さ”

まずは本書で紹介されている研究結果や実験結果などの一部が今では懐疑的な見方をされているものがあったことです。

『自我消耗』や『パワー・ポージング』などなど。

なので本書は良本だとは思いますが、すべての内容に対して妄信的になるのはNGといえるのかもしれません。これは本書に限ったことではないですが。

 

また繰り返す通り、本書は情報誌の内容をまとめた一冊だからか、かなり手広いテーマが取り上げられています。

このことをどう捉えるのかは人それぞれとはいえ、やや雑多な印象は否めませんでした。

しかしながら、良本であることには変わりありません(`・ω・´)ゞ

『スタンフォードの心理学講義 人生がうまくいくシンプルなルール』書評まとめ

とはいえ、個人的にはタメになる内容が多かったと感じています。

もし詳しい内容に興味を持った方は、一度手に取ってみても良いかもしれません。

それでは失礼します。

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