パンぞう
トモヤ
結論からいうと、僕は公務員試験の論文では以下の書き方をしていました。
- 社会的背景を書く
- 自治体の取り組みを掘り下げ
- さらに~、また~で掘り下げ
- 自分の結論を述べる
テーマによっては使えない書き方ですが、ほとんどのテーマで使えます。
繰り返す通り、僕は上記の書き方で合格することができました。
書き方の『型』を持っておくと、早い時間でうまく書けるようになります。
本番では『型』にしたがって書けば良いだけなので、文章構成に時間を使わなくて良くなるからです。
ちなみに僕は『論文を書く⇒東京アカデミーで添削して頂く』を繰り返した結果、これからお伝えする『型』に辿り着きました。
公務員試験を控える方は参考にして下さいませ。
- 【具体例アリ】論文の書き方
注)合格を保証する内容ではないので、あくまで参考にして下さい。
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公務員論文の書き方の『型』【4つの手順だけ】
冒頭でもお伝えしましたが、僕が論文試験本番で使った書き方の『型』は以下の通りです。
- 社会的背景を書く
- 自治体の取り組みを掘り下げる
- さらに~、また~で掘り下げる
- 自分の結論を述べる
繰り返す通り、すべてのテーマで使える万能な書き方ではありません。
ですが、『公務員はどうあるべきか?』といった類のテーマであれば十分使えます。
それでは、上記の書き方を具体例を挙げつつ順にお伝えさせて頂きます。
<1>社会的背景を書く
まずはじめに論文のテーマに関わる社会的背景を書きます。
僕は冒頭で社会的背景を書くことが多かったですが、それには以下のメリットがあります。
- テーマに対して知識があることをアピールできる
- 後の主張に説得力が増す
一つ目は言うまでもないですが、社会的背景を書き出すメリットは、読んだ方にテーマに対して知識があることをアピールできます。
例えば、『高齢化』が論文のテーマであれば以下の通りです。
『少子高齢化が進み、全人口の4人に1人が高齢者になっている~』
上記では『日本は全人口の4人に1人が高齢者である』という社会的背景を書いています。
これにより論文を読んだ方は『あぁこの人は高齢化問題に少なからず知識があるんだ』という印象を受けるはず。
公務員試験の論文の評価には『説得力』というものがあります。
【特別区の論文の配点】受験経験者が評価項目と配点比率を解説してみた
つまり『出題されたテーマに対して論ずるだけの知見を持っているか?』ということ。
主張に説得力を出すうえでも社会的背景を書くことは論文の評価アップにつながるわけです。
以下は僕が書いた論文の解答例です。
環境問題がテーマの論文ですが、『パリ協定』のあたりの文言が社会的背景となっています。
【特別区の論文解答例】合格経験者が当時を振り返りつつ書いてみた【B評価】
冒頭に社会的背景を述べるだけで、テーマに対して少なからず知見があることがご理解頂けると思います。
すると自然と論文の説得力が増すわけです。
逆に言えば、社会的背景のない論文は説得力に欠けるかもしれません。
社会の動向を理解していない主張は暴論になり得るので、社会的背景が書けるかどうかはとても大切ということです。
とはいえ、社会的背景は事前に情報収集をしないと書けません。
当然、論文試験本番はメモやノートは持ち込めないので、社会的背景は事前に暗記する必要があります。
ちなみに僕は本やネットから時事のニュースをメモするなどして覚えていました。
社会的背景はある程度まで書き出したらあとは論文試験本番までに暗記するだけでOKなので、まずは情報収集に努めましょう。
<2>自治体の取り組みを掘り下げる
次は自分が受験する自治体の取り組みや現状を掘り下げます。
自治体の具体的な取り組みを書くと、その自治体への熱意をアピールすることにもつながります。
例えば、特別区であれば『品川区では商店街の空き店舗を使って「品川宿交流館」を作っているので、こういった取り組みを推進していくべきです。なぜなら~』といった感じ。
以下の例だと世田谷区を取り上げています。
【特別区の論文解答例】合格経験者が当時を振り返りつつ書いてみた【B評価】
繰り返す通り、上記は僕が書いた解答例ですが、『もっと推進していくべき』、『住民に対してさらに周知させていくべき』みたいなワードはよく使っていました。
一見すると独創性の欠ける論文ですが、合格するには十分です。
添削指導して頂いていた東京アカデミーの方も、『論理性と課題把握ができていれば十分合格できる』とのことでした。
【特別区の論文の配点】受験経験者が評価項目と配点比率を解説してみた
そもそも完璧な論文なんて存在しないので、完璧主義は脱するべきです。
公務員試験では合格できる論文を書けるようにするべきでしょう。
採点する側も完璧な論文は求めていません。
文章がうまい受験生よりも、熱意のある受験生を採用したいのは公務員試験に限った話ではありません。
試験官
しかし、注意したい点としては、自治体の取り組みは古すぎるものはNGです。
というのも、過去にはやっていたけど現在は廃止された取り組みを書くのは明らかにマイナスだからです。
試験官
これをやってしまうと、仮に論文を通過できても、場合によっては後の面接で突っ込まれる原因となります。
自治体の現在の動向にも注視することが大切です。
<3>さらに~、また~で掘り下げる
3つ目は、『さらに~』、『また~』で掘り下げます。
『何のこと?』と思われそうですが、先ほどの『自治体の取り組みなどを掘り下げる』を繰り返すだけです。
僕が受験した特別区であれば、『さらに世田谷区では~』、『また、港区では~』といった感じで書いていました。
以下の解答例だと『また、家庭での温室効果ガスを~』あたりがそうです。
【特別区の論文解答例】合格経験者が当時を振り返りつつ書いてみた【B評価】
上記の例だと自治体単位の取り組みではないですが、これでも全然OK。
当然このやり方だと知識量が必要になりますが、逆に言えば、知識があればスラスラと書けてしまう良さがあるわけです。
論文試験本番は時間との闘いです。
僕の書き方がすべてだとはまったく思いませんが、それでもこのやり方だと短時間で文字数が埋まるのでとてもおすすめです。
さきほどもお伝えしましたが、知識をつけるうえでは、本やネットなどから時事用語もおさえておくと良いでしょう。
『デジタル・ディバイド』、『ワーキングプア』など時事用語の意味も理解しておくと、論文を書くときの助けになります。
<4>自分の結論を述べる
最後は結論を述べます。
これはテーマに対する答えをシンプルに書けばOKです。
何度もお見せして申し訳ないですが、以下の解答例だと最後の方の『以上述べたように~』からが結論になります。
【特別区の論文解答例】合格経験者が当時を振り返りつつ書いてみた【B評価】
自分で言うのもなんですが、ぶっちゃけありきたりな結論です。笑
ですが、試験本番でも似たような結論を書いて合格しました。
たしか『今後も主体的に取り組んでいくべき』、『継続して協働していくべき』といった感じなことを書いた記憶があります。
とはいえ、無難な結論でも論文添削して頂いていた東京アカデミーの講師の方からはいつも高評価をもらえていました。
無理に差別化しようとしなくて問題ないと思います。
しかし、結論に関しては人によっては『強めの主張をするべき!』や『画期的なことを言うべき!』との声があるようです。
それ自体は否定しませんが、論文の配点は多岐に渡ります。
【特別区の論文の配点】受験経験者が評価項目と配点比率を解説してみた
突飛なことを書いて目立たせるよりも、無難に結論付けてマイナス評価を避けた方が得策だと僕は思います。
あくまで個人的な意見ですが。
公務員論文の書き方を勉強するうえで注意すべきこと
ここまで公務員論文の書き方についてお伝えしてきました。
そこで最後は、論文を書く上で注意すべきことを、経験談をもとにお伝えさせて頂こうと思います。
書き方にこだわり過ぎないこと
書き方の『型』を紹介しておいてなんですが、書き方にはあまりこだわり過ぎない方が良いです。
論文は試験の直前までどういったテーマが出題されるのかわからないからです。
上記の通りですが、特別区においても毎年色んなテーマが出題されています。
前提として論文はテーマに沿った内容を書くものなので、テーマによっては自分の書き方が使えないこともあります。
【公務員の論文対策】独学で公務員試験に合格した僕の勉強法を大公開
例えば、僕がここでお伝えした書き方は、自分の体験談を書くような論文テーマでは使えません。
おそらくグラフから読み取るタイプの論文にも不向きでしょう。
それ以外にも想定外のことは起こり得ます。
毎年出題されているテーマに傾向があったとしても、今年からガラッとテーマが変わる可能性は否定できません。
そのため、書き方の『型』を持つことはあくまで武器の一つとして、本番では柔軟に対応することが大切です。
そこだけは注意しておきましょう。
公務員論文の書き方まとめ
- 社会的背景を書く
- 自治体の取り組みを掘り下げ
- さらに~、また~で掘り下げ
- 自分の結論を述べる
論文は筋トレと同じようにやればやるだけ力が付きます。
僕もはじめの頃はいざ書こうと思っても、思考停止して手が動きませんでした。
しかし、論文は書けば書くだけ手が動くようになります。
なのでみなさんもたくさんの論文を書いて、公務員試験への合格につなげて下さいませ。
この場を通じてになりますが、陰ながらに応援しています。
最後までご覧頂きありがとうございました。
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