【教育心理学の用語集】キーワードからわかる教育心理学の用語一覧

教育心理学にまつわる用語集とその意味のまとめ一覧です。

各用語の意味は画面をタッチすることでご覧頂けます。

Web版の教育心理学の辞書としてご活用下さいませ。

教育心理学にまつわる人物用語集

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ソーンダイク

エドワード・L・ソーンダイク

引用:Wikimedia Commons

 

エドワード・L・ソーンダイク(Edward Lee Thorndike)

1874年ー1949年

教育心理学の創始者とされる、アメリカの心理学者。

動物を使った心理学実験で得られた学習原理が、人間にも活用できることを主張した。

1903年に自著『教育心理学』を出版。

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デシ

エドワード・L・デシ

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

 

エドワード・L・デシ(Edward L. Deci)

1942年ー現役

アメリカの心理学者。

人はお金などの報酬(外発的動機づけ)を与えられると、行動などに対するやる気(内発的動機づけ)が低下してしまう可能性があることを研究で明らかにした。

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ターマン

ルイス・マディソン・ターマン

引用:Wikimedia Commons

 

ルイス・マディソン・ターマン(Lewis Madison Terman)

1877年ー1956年

アメリカの心理学者。アメリカ心理学会の会長も経験。

『IQ(知能指数)』の起源となる『スタンフォード=ビネー知能尺度』を考案。

また生前、IQは教育に依存するものであるが、遺伝的でもあると信じていた。

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スキナー

バラス・フレデリック・スキナー

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
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バラス・フレデリック・スキナー(Burrhus Frederic Skinner)

1904年ー1990年

アメリカの心理学者。

動物による研究から解明された『学習原理』を、『プログラム学習』として人間にも応用できる形で発展させた。

またパブロフの犬やネズミによる実験で有名な条件づけを、『レスポンデント条件づけ』と『オペラント条件づけ』と命名し、明確に区別した人物でもある。

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ブルーナー

ジェローム・シーモア・ブルーナー

引用:Wikimedia Commons

 

ジェローム・シーモア・ブルーナー(Jerome Seymour Bruner)

1915年ー2016年

アメリカの教育心理学者。

学習者自身が自主的に学習をする『発見学習』の理論とメリットを提唱したことで有名。

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ブルーム

ベンジャミン・サミュエル・ブルーム

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

 

ベンジャミン・サミュエル・ブルーム(Benjamin Samuel Bloom)

1913年ー1999年

アメリカの教育心理学者。

効果的な教育には、『教育目標の分類』をしたうえで取り組むことが大切だと提唱。

また勉強を進めていくには、その分類された目の前の目標が完全にできるようになってから次に進むべきだとする『完全習得学習』という理論も提唱した。

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バンデューラ

アルバート・バンデューラ

 

クリエイティブ・コモンズ・ライセンス
この作品はクリエイティブ・コモンズ 表示-継承 4.0 国際 ライセンスの下に提供されています。

 

アルバート・バンデューラ(Albert Bandura)

1925年ー現役

カナダとアメリカの国籍を持つ心理学者。アメリカ心理学会の会長も経験。

他の人の行動を見て学習する『観察学習』などを要素とする『社会的学習理論』を提唱。

さらに、自分を信じることでやる気の向上につながる『自己効力感』の存在を明らかにした論文には、現在までに約7万件もの被引用件数があるなど、教育界に多大な功績を残した。

※現在、『社会的学習理論』は『社会的認知理論』という名称に変更されているが、ここでは一般的な認知度を考慮し、前者を呼称した

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ジマーマン

バリー・J・ジマーマン(Barry J. Zimmerman)

1942年ー現役

アメリカの教育心理学者。

主体的で望ましい学習サイクルを『自己調整学習』として理論立てた。

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教育関連の心理学理論と心理効果の用語集

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アンダーマイニング効果

『面白い!』や『好き!』といった知的好奇心(内発的動機づけ)をエネルギーにした行動は、『ご褒美』や『お金』などの外的な報酬(外発的動機づけ)を下手にあたえられることで、弱まってしまうことがある心理効果。

教育に例えると、知的好奇心によって勉強していた学習者が、知的好奇心とは別の外的な報酬の存在を知ることで、勉強への動機が置き換わってしまう現象。その結果、学習者は報酬がもらえないと、やる気がなくなってしまうようになる。

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ホーソン効果

周りから期待されていると、それだけでやる気が高まり、結果が向上することがある心理効果。

教育の現場に例えるなら、学習者が指導者から期待されていることを感じるだけで、その後のテスト成績が上がることがある。

>>【参考】Hawthorne effect

ピグマリオン効果

指導者側が学習者や教育法に期待したうえで指導すると、学習者の結果が向上することがある心理効果。

>>【参考】Pygmalion effect

ゴーレム効果

指導者側が学習者に期待しないでいると、学習者の結果が低下することがある心理効果。

>>【参考】Golem effect

完全習得学習

勉強を進めていくには、目の前の課題や目標が完全にできるようになってから次に進むべきだとする理論。

公文式学習や自動車教習所などで使われている。

アメリカの教育心理学者ブルームが提唱。

>>【参考】Mastery learning

タキソノミー

効果的な教育には、『教育目標の分類』をしたうえで取り組むことが大切だとする理論。

教育目標を細分化することで、学習者にとっては取り組むべき目標が具体的になる。

アメリカの教育心理学者ブルームが提唱した理論であるため、『ブルーム・タキソノミー』や『ブルームの分類法』とも呼ばれている。

>>【参考】Bloom’s taxonomy

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教育心理学でも使われる動機づけにまつわる用語集

動機づけとは、生体の欲求を刺激して、行動への後押しとなる動機そのもののことである。

内発的動機づけ

知的好奇心など、欲求を満たす対象が内部にある動機のこと。

また内発的動機づけの要因の影響度は人によって様々であり、それは内発的動機づけ自体が人間固有の自主性や価値観によって変わるからである。

外発的動機づけ

お金や食事など、欲求を満たす対象が外部にある動機のこと。

また強制力のある外的なルールのある環境に身を置くことも、外発的動機づけの一種とされる。

そのため、教育の世界では、『アメとムチ』による賞罰教育もそれにあたる。

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教育心理学に関連する組織用語集

日本教育心理学会

1959年に創立された、日本の学術団体。

教育心理学の文献が数多く掲載されている。

>>【公式サイト】日本教育心理学会

科学的心理学会

1988年に設立された、アメリカの学会組織。

『科学的な心理学』のイメージ回復を使命としており、公式サイトでの文献紹介や各種コンテンツの提供、メディアへの支援などを行っている。

会員は世界80か国以上もの心理学者や研究者、教育者などから形成されており、会員数は35,000人を超える。

通称:APS(Association for Psychological Science)。

>>【公式サイト】科学的心理学会

アメリカ教育研究学会

1916年に設立された、アメリカの学会組織。

世界中の教育研究者たちの英知が集約されている。

通称:AERA(American Educational Research Association)。

>>【公式サイト】アメリカ教育研究学会

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教育心理学の研究方法にまつわる用語集

観察法

研究者が被験者を観察する研究方法。

観察法は、研究者が人工的な介入や設定をするかどうかで、『自然観察法』と『参加観察法』、『構造化観察法』、『フィールド実験』に分類される。

<介入ナシ>

・自然観察法…自然な状態の被験者を観察

<介入アリ>

・参加観察法…研究者自身が、被験者がいる環境に介入して観察

 

・構造化観察法…研究者が観察したい特定のイベントを設定するために介入し、意図していたイベントが成立されたうえで観察

 

・フィールド実験…研究者が実験条件(独立変数)を1つ以上操作したうえで観察

>>【参考】Observational methods in psychology

実験法

実験条件(独立変数)を変化させることで生じる結果(従属変数)を調べる研究方法。因果関係の解明に役立つ。

調査法

研究者が被験者の意見や行動、事実情報、好みなどを調査する研究方法。

調査法にはいくつもの種類があるが、教育心理学で主に使われるのは、『質問紙調査』と『面接調査』、『心理検査』あたりである。

・質問紙調査…被験者にアンケート用紙の質問に回答してもらう

 

・面接調査…研究者が被験者と直接面接する

 

・心理検査…研究目的の用途に応じた検査法を被験者に受けてもらう

>>【参考】Survey methodology

>>【参考】Psychological testing

事例研究法

少数の事例に注目し、その事例の変化や性質を研究する方法。

教育心理学でも使われる研究法だが、最もよく使われるのは、臨床心理学をはじめとした臨床研究の分野である。

>>【参考】Case study in psychology

縦断的研究

同じ被験者を一定期間、継続して追跡することで起こる行動や思考、感情の変化を検証する研究方法。

>>【参考】Longitudinal study

横断的研究

異なる年齢の被験者を集め、その集団ごとの違いを比較することで関連性を検証する研究方法。

>>【参考】Cross-sectional study

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