【『憲法』の判例一覧】重要判例まとめ【わかりやすい有名判例】
『目黒(堀越)事件』(最判平24.12.7)をご紹介させていただきました。
可能な限り、わかりやすくまとめたつもりです。
このページでわかること
- 判例の論点
- 理解度チェックテスト【行政書士試験の過去問】
- 参考文献
ーーーーー
注:このページの情報は自分独自の考察も元としています。
間違っていないとは言い切れませんので、あくまで一つの参考にして下さいませ。
ーーーーー
タッチ⇒移動する目次
『目黒(堀越)事件』(最判平24.12.7)|判例をわかりやすく
事案:公務員の特定政党への政治的行為
公務員(目黒社会保険事務所の職員)として勤務してきたXが、選挙において、特定政党を支持する目的をもってマンションなどに政党紙を配ったことが、国家公務員法等で禁止されている政治的行為*にあたるとして起訴された。
ーーーーー
*政治的行為
・公務員の職務の遂行の政治的中立性を損なうおそれが、観念的なものにとどまらず、現実的に起こり得るものとして実質的に認められる行為のこと
・国民の信頼を損なうような活動に限り、法律で禁止されている
ーーーーー
争点:政党紙の配布行為の是非
政党紙の配布行為は「政治的行為」にあたるか?
結論:政治的行為にはあたらない
あたらない。
理由:管理職的地位にない公務員だから
管理職的地位にない者が行った配布行為は、国家公務員法で禁止されている政治的行為に該当しないから。
『目黒(堀越)事件』(最判平24.12.7)が行政書士試験で出題された例【過去問で理解度チェック】
最後は行政書士試験において、本判例が問われた過去問をご紹介させていただきます。
試験勉強としてはもちろんのこと、判例への理解を深める一助として下さいませ。
ーーーーー
注:問題の解答はすぐに見えてしまわないよう、タッチすることで表示されるようにしています。
ご承知おき下さいませ。
ーーーーー
平成17-3-3で出題された問題
問題.公務員は政治的行為を制約されているが、処罰対象となり得る政治的行為は、公務員としての職務遂行の政治的中立性を害するおそれが、実質的に認められるものに限られる。
正誤:〇
『目黒(堀越)事件』(最判平24.12.7)|判例をわかりやすくまとめ
まとめ
- 管理職的地位にない公務員による政党紙の配布行為は、国家公務員法で禁止されている政治的行為には該当しない