『宗教法人オウム真理教解散命令事件』(最決平8.1.30)をわかりやすく

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武器になる本 【『憲法』の判例一覧】重要判例まとめ【わかりやすい有名判例】

『宗教法人オウム真理教解散命令事件』(最決平8.1.30)をご紹介させていただきました。

可能な限り、わかりやすくまとめたつもりです。

このページでわかること
  1. 判例の論点
  2. 理解度チェックテスト【行政書士試験の過去問】
  3. 参考文献

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注:このページの情報は自分独自の考察も元としています。

間違っていないとは言い切れませんので、あくまで一つの参考にして下さいませ。

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『宗教法人オウム真理教解散命令事件』(最決平8.1.30)をわかりやすく

事案:宗教法人への解散命令

宗教法人オウム真理教の毒ガス生成行為が宗教法人の解散事由にあたるとして出された解散命令が、信教の自由を侵害するとして争われた。

>>【裁判所のホームページ】宗教法人解散命令に対する抗告棄却決定に対する特別抗告

争点:信教の自由の是非

宗教法人への解散命令は、憲法20条に反しないか?

結論:違反しない

反しない。

理由:もっぱら世俗的目的であり合理的だから

・宗教法人の解散命令の制度は、もっぱら世俗的*目的によるものであって、合理的だから

*世俗的:世間一般的という意味

・解散命令による宗教法人への支障は、間接的で事実上のものにとどまる

・仮に信者らの宗教活動に何らかの支障があるとしても、それは個人の信仰の自由が奪われるものではない

『宗教法人オウム真理教解散命令事件』(最決平8.1.30)が行政書士試験で出題された例【過去問で理解度チェック】

最後は行政書士試験において、本判例が問われた過去問をご紹介させていただきます。

試験勉強としてはもちろんのこと、判例への理解を深める一助として下さいませ。

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注:問題の解答はすぐに見えてしまわないよう、タッチすることで表示されるようにしています。

ご承知おき下さいませ。

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平成16-6-5で出題された問題

問題.解散命令などの宗教法人に関する法的規制が、信者の宗教上の行為を法的に制約する効果を伴わないとしてもそこに何らかの支障を生じさせるならば、信教の自由の重要性に配慮し、規制が憲法上許容されるか慎重に吟味しなければならない。

正誤:〇

『宗教法人オウム真理教解散命令事件』(最決平8.1.30)をわかりやすくまとめ

まとめ
  1. 宗教法人への解散命令は、信教の自由を侵害するとはいえない

参考文献

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