『国民審査投票方法違憲訴訟』(最判昭27.2.20)をわかりやすく

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『国民審査投票方法違憲訴訟』(最判昭27.2.20)をご紹介させていただきました。

可能な限り、わかりやすくまとめたつもりです。

このページでわかること
  1. 判例の論点
  2. 参考文献

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注:このページの情報は自分独自の考察も元としています。

間違っていないとは言い切れませんので、あくまで一つの参考にして下さいませ。

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『国民審査投票方法違憲訴訟』(最判昭27.2.20)をわかりやすく

事案:罷免したい裁判官へつけるX印

最高裁判所裁判官国民審査法では、罷免したい裁判官にXをつけるという方式が採用されており、罷免したくない裁判官に〇をつけるわけではない。

それは罷免を可とする投票以外には、”罷免を可としない”との法律上の効果を与えているものといえる。

つまり仮に裁判官を罷免すべきかどうかの結論が出せなかった者が、白紙で投票したとすれば、それは”罷免を可としない”との投票者の内心とは異なる法律上の効果を与えているといえるのではないか。

>>【裁判所のホームページ】最高裁判所裁判官国民審査の効力に関する異議

争点:思想・良心の自由の侵害への是非

国民審査の投票方式は、投票者の思想の自由や良心の自由を侵害するか?

結論:合憲

しない。

理由:罷免を可とする積極的意思がないから

・国民審査は解職(リコール)の制度であるため、罷免すべきかどうかがわからない者にとっては、積極的に”罷免を可とする”意思は有していないものであるといえるから

『国民審査投票方法違憲訴訟』(最判昭27.2.20)をわかりやすくまとめ

まとめ
  1. 国民審査の投票方式は、憲法19条に反しない

参考文献

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