【書評】『大人もぞっとする初版『グリム童話』』狂気と残酷で彩られた9つの物語【注意】

大人もぞっとする初版『グリム童話』

>>名作一覧へ

名作 【『名作』一覧】童話や文学、戯曲など【海外と日本の有名作品集】

童話といえば、『グリム童話』を思い浮かべる方もいるかと思います。

とはいえ、「グリム童話は実は恐ろしい物語だった…」ということをご存じの方も、これまた少なくないとも思います。

本書『大人もぞっとする初版『グリム童話』』は、そんな本来のグリム童話の世界観が垣間見える一冊です。

決して子供向けとはいえないものの、グリム童話への理解を深めたい方には参考になります。

今回は、そんな本書を見終わった自分がその特徴を振り返りました。

このページでわかること
  1. 『大人もぞっとする初版『グリム童話』』の特徴

本書では、『グリム童話』の初版本を元に、人々の信仰や自然の厳しさ、虚偽やまやかしを含めたすべてを暴き出し、登場人物が生活していたであろう時代を掘り下げ、大胆に再現することを試みました。

(『大人もぞっとする初版『グリム童話』』5ページ より)

『大人もぞっとする初版『グリム童話』』の3つの特徴

本書の特徴です。

スポンサーリンク

<1>初版『グリム童話』の生々しい世界

まず冒頭でもご紹介させていただきましたが、本書は『初版『グリム童話』の恐ろしい世界観』が描かれています。

初版当時の『グリム童話』では、特に子ども向けということを意識しない、その土地や秩序に根ざして生きてきた人々の、生々しい現実やアクの強い知恵などが語られていました。

(『『大人もぞっとする初版『グリム童話』』4ページ より)

スポンサーリンク

<2>各作品ごとに解説付き

さらに本書は『作者の由良ゆら弥生やよいさんが、各作品ごとに解説』をして下さっていることも特徴的です。

(前略)それぞれの話の終わりにつけた解説で、中世から近世初期のヨーロッパの道徳観や当時の人々の考え方もご理解いただけると思います。

そこでは、話の鍵はいったいどこにあるのか、ということにも触れていますので、作品と解説で、昔話を二倍楽しんでいただけるはずです。

(『大人もぞっとする初版『グリム童話』』5ページ より)

よって本書はただ物語を見るだけでなく、その物語の背景や、物語への考察も掲載されているため、グリム童話への理解がより一層深まる一冊といえます。

スポンサーリンク

<3>注:子供向けとはいえない

とはいえ、本書は『子供向けの内容ではありませんので要注意』です。

基本はエ〇グ〇のオンパレードですので。汗

(前略)子どもへの配慮などは一切ありません。

(『大人もぞっとする初版『グリム童話』』5ページ より)

自分が見た限りでも、子供への配慮は一切ありませんでした。苦笑

そのため、もし小さいお子さんに本書を見せたい場合などは、最低でも一度ご自身の目で確かめることを強く推奨します。

スポンサーリンク

『大人もぞっとする初版『グリム童話』』まとめ

スポンサーリンク

関連ページ